ヴァンガードG・GC編22話感想
ヴァンガードGギアースクライシス編22話「決戦前夜」感想です。
長いです。
まとめとしてはギアースが壊れる前にこっちの脳みそが情報過多で爆発しそうでした。
T3と釣り
マコガレイを釣る気満々なトコハとステルス・ミリピード(ゴカイ)を見てドン引きするクロノとシオン。
夕飯を「釣る」という思考回路なトコハマジつよかわいい。
(わざわざ真カレイのことを「マコガレイ」というトコハに江戸っ子の血を感じるし、Gスタッフのそういう遊び心大好きです)
のんびりと釣りをしながらその間お互いにほうれんそうを行うT3。
直前の三和の「昔の俺らよりチームワークは抜群だしな」発言がより信ぴょう性を高める…。
シオンがエースはアムだったと言った時、トコハがやっぱり信じられないと本音をこぼしたら「トコハがそう信じるのなら、それが多分正解なんだと思う」と返したシオンに一番驚きました。
シオンはエースの罠によって家を失ったのに、反対意見にムキにならずに冷静に対応できているというのも勿論ですが、トコハの意見を否定しなかったというのはイケメン過ぎる。
シオンの出会った「裏の顔を持つ蝶野アム」も、トコハの触れ合った「不器用だけど真面目な蝶野アム」も、正真正銘本物で、どちらかが正しいと決めつけて否定するのではなく、あくまでもお互いの意見や見たものをすり合わせるT3のコミュニケーション力の高さに恐れおののく…。
三人とも事情や見たものは異なるし、それを100%共有するのは不可能に近いけど、だからこそお互いを尊重しているがゆえに否定せず踏み込めたり打ち明けたり、お互いと向き合ったりすることが出来る。精神的にはどうみても中学生ではないけど、そのやり取りをしながら釣りをしているという子どもっぽさがアンバランスで、そこがT3っぽいと思います。
伊吹とマモル
ところかわってユナサン内部のラボの中。ギアースクライシスを発動させる準備をしているところにやってきたクリスとマモル。
システムに不備があるよね~ということでちゃちゃっと組み込んでいくクリス(以前は天才ということが一つの楔のようだったクリスが、天才と呼ばれることを普通に受け入れているというのも何気に成長を感じる)と、ドヤ顔で伊吹に近付いて行くマモル。伊吹がマモルに一切情報を公開しなかったから今回自分が伊吹の尻尾をとっ捕まえたことについて優越感とかも抱いてそう。
「僕は責任をとらなければならない」と、どんどん顔が険しくなっていくマモルに驚く伊吹。普段はいつもかっこよくで穏やかなマモルさんが人を○○しそうな顔を表したらそりゃあビックリするだろうな…(というか今まではマモルのそういう顔を見たことがなかったのかもしれない)。マモルは吹っ切れたというよりは本格的に腹をくくったというほうがしっくりくる。
「ファイトするたびに思ってた。君ほどヴァンガードに真剣に、命がけで向き合っている人はいないって」
「…買いかぶり過ぎだ」
「そうかな?」
二人は性格も境遇も真逆で、それこそ普及協会という接点がなければ、出会いもしなかったろう。けどただひとつ、だけど「ヴァンガードが大切」という最大のつながりがあり、だからこそマモルは伊吹のそういう根底にある信念や思いを感じ取ったんだと思う。「ファイトはその人間性の全てが現れる」という伊吹の言葉は、他でもない伊吹自身にも当てはまる事だったんなぁと思うと何だか感慨深かったです。
一応伊吹にも幼馴染がいますが、自分も幼馴染がいるのでそういう感覚なんですけど「幼馴染」と「友人」というのはカテゴリーがちょっと違うんですよね。幼馴染は自分の過去のことを知っていてくれて、そういう背景があるからこそ許し許されていたり、理解し、またしてくれてたりと、昔のことを知っていることが前提の部分が結構あって、伊吹も櫂や三和に対してそういう意味で心をゆだねている部分もあるんじゃないかと思ったり。
そういう伊吹が成人してから、過去のことなど関係なく自分の思いを理解してくれようとする友人に出会えたと言うのは大きいことなのでは…。伊吹自身にそういう意識がなかったとしても知らず知らずの内につながりが出来ているというのはすごいね…。
伊吹は自分のことはまったく明かさないし、何を考えているのか分かりづらいけど、伊吹を理解しようとして伊吹の思惑の所とは別の所で行動し、実際にそういう言葉を投げかけたマモルは、伊吹にとってはかなりのイレギュラーな存在ではないかなぁと思います。
T3の料理回
まさか本編でシオンのボロアパートで料理をしてご飯を囲む三人が見えるとは思わなかった。ありがとうございます。
綺麗に魚を捌く上に魚を調理する際に、シオンも料理できないからと踏んでまず換気扇の様子を確認するクロノの主夫力の強さは異常。
お釜を持って「私はお米を研ぐ!得意なの!」と言うトコハの可愛さも異常。お嫁さんにしたい。
そして安定したご飯の作画。超美味そう…。
料理の描写を通して三人の性格が垣間見えるのがすごく楽しかったです。
クロノと伊吹
そして大会当日。廊下で待ち伏せていた伊吹を見付けて溜め息をつくクロノに吹きました。もうそんなことでは驚かなくなってるのねwww
すれ違いざまにクロノに「頼んだ」と託す伊吹。今までは「お前はまだ子供だ」「まだ早い」とクロノを突き放していた伊吹が、クロノがずっと「あいつはいつも一人で抱え込んで、誰にも頼ろうとしない」と思っていた伊吹が、自分に対してそんな言葉を託したら、そりゃあ驚くし、思い切り振り向いちゃうよなぁ…「任せろよ!」ってなるよなぁ…よかったなぁクロノ…ともう近所のおばちゃんみたいな目線で見てました。今週のヴァンガードGは見たいものを全て見せてくれてる感がすごい…。
そして、クロノのその言葉を聞いてクロノには見せなかったけど思わず頬が緩む伊吹。よかったなぁ伊吹…。
このやりとり、1期の初ディマイズ戦の後の廊下の二人のやり取りが思い起こされたんですが、当時と比べると二人共心を開いているし、何より会話になっているというかお互いの言いたいこととか思いがちゃんと疎通しているのを感じで、感無量です。ありがとうございます。
先導アイチ
伊吹がギアースクライシスを実行するにあたって、連絡を取った相手。それが成長した先導アイチでした。やっぱりアメリカに留学していたんだな…イケメンかよ…。
話の内容を聞くに、アイチが留学している最中に伊吹からギアースクライシスの協力の要請があったんだなぁと分かって、2期一話のアレとつながったなと思いました。
あのいじめられっ子で引っ込み思案の自信がなかったアイチが、心身ともに成長して遠く離れたアメリカという地を学びの場所として選び、そこで元気で平和に暮らしつつ勉強もしているという事実…すごい…ありがとうヴァンガードG。
無印4期のこともあり不穏な予想も色々とあったのですが、ちゃんと暮らしている事がわかってよかった…。「大丈夫、ひとりじゃない」の言葉に心を打たれました。よかった、ひとりじゃないんだ…。
あと宮地への進学の時も思ったんですが、アイチは仲間は大切にするけどなれ合いはしないなあと改めて感じました。自分の目標が確立すると、そこに向かって一直線に努力ができる。楽な方に逸れることなく、自分の人生を考える上でどのような選択を取るのかきちんと考えられる。アイチのそういう所すごく好きです。
Q4参戦の時にアイチの場所が空いているのもすごい…となりました。アイチはアメリカで遂行しなければならない事があって、その為に物理的には傍にいれないけど、心は一緒にいるんだなぁと。Gのこういう演出憎いね~!大好きです!
明神リューズ
リューズがコックピットみたいなのに乗っているのを見て「お。とうとうガ○ダムか?」と思いましたよね。やっぱりリューズは自身の生命力を犠牲にして何かを成し遂げているように見えるが、真相は果たして…。
というわけで22話は普段以上に情報過多で、しかもこちらが見たかったものを惜しげもなく披露してくれててびっくりしました…いいの?ヴァンガードG神すぎじゃない?なんかもうここまでしてもらえると感謝の気持ちしか湧きません。ありがとうございます。お粗末様でした。