カードファイト!! ヴァンガードG ストライドゲート編 第37話感想
次回予告を見たときからいろんな意味で心待ちにしていました。
期待通りの神回でした。
クロノが戻ってきて、シオンのアパートでトライスリーとタイヨウが今後どうするか作戦会議していると、突然ハイメが現れて南の島へと連れて行かれてしまう。そこはマスターレオンがセレブ向けに貸し出している無人島で、ここなら思う存分ファイトもできるだろうと。所謂合宿回でした。そして
「何で水着なのよ!!!!!」
ありがとうございます。これを待っていました。
ビキニを恥ずかしがるトコハ最高に可愛いですありがとうございます。
(トコハの反応を見るにいきなり連れてこられたわけだから水着とかの準備もまったくないわけで、そう考えると少なくともT3とタイヨウの水着はリゾート側が貸し出してたものって考えられそうですがどうなんでしょうね?)
消えたクロノジェットとネクステージ
前回リューズに十二支刻獣をすべて奪われたクロノですが、なぜがクロノジェットドラゴンも、ネクステージも真っ白になっていました。タイヨウ曰く「十二支刻獣が捕られた影響だろうって伊吹さんが…」だそうですが、クロノジェットと十二支刻獣は何か関連があるのか…?それともいつぞやのデリートエンドみたいな方式でクロノジェットもネクステージも消えてしまったのか?ここはまだ多く謎が残っているように思います。そもそも十二支刻獣が(おそらくクランはギアクロなんだろうとは思うのでそれを前提に考えてるのですが)ギアクロの中でどういう位置づけなのかもよくわからないので。
カムイさんとミサキさん
柄にもなく(失礼)海辺で黄昏ているカムイさん。クロノが危険な目に遭っていた時に自分が何もできなかったことを悔やんでいた様子。(でも正直あの怪奇現象を一介の少年が何とかできるのかといえば無茶なので、カムイが落ち込む必要はないんですが、そこがカムイらしくもある)
そんなカムイに「図体ばっかでかくなって。ちっとも変わらないね」とやってくるミサキさん。
「あんたは昔からそう。一番年下なのに誰よりもみんなのことを気遣ってた。誰よりもがさつそうに見えて…」
本当に最初から見ていたミサキさんだからこそ言えるセリフにぐっと来ました…
そう、カムイは昔からそういう奴なんだよなぁ。Gになって可愛い後輩もできて、元来の性格に加味して明確に守る者、守りたい者ができたって感じなのもひとしお。
正直「合宿か…」「懐かしいわね」のやりとりで既にじ~ん…ときていました。カムイとミサキさんにとっては合宿は楽しくもあり、同時に懐かしいものでもあるんだなぁと思うと、なんとも言えない切なさみたいなものを抱いたのでした。
トライスリーそれぞれの思い
ハイメの計らいによって山の上に置かれてしまった食材を取りに山登りに出向ことになったクロノ・シオン・トコハ。
「今クロノたちに必要なのは三人で話す時間なんだ」
ハイメおいたん流石すぎる。そういえばずっと三人バラバラに行動してて情報共有すらもしてなかったもんなぁ。
クロノの思い
「最初は俺、リューズの言うこともちょっとはわかる気がしたんだ」と告白するクロノ。まあそうだろうな、とは思ったよ。割と素直についていってたし。
「痛みや争いをなくしたい、みんなに笑顔でいてほしい
完全な未来ってやつで、本当にみんなが笑顔に幸せになれるなら」
「痛みや争いのない、完全なる幸福な未来」とリューズはよく繰り返してはいました。字面だけ見れば反論する理由は見当たらない、まさに理想的な世界。でもこれは行ってしまえばただの理想論「にしかすぎない」んですよね。肝心の具体的な案やが見えない。そして、リューズがどんな風な手を使って完全な未来を創ろうとしているかというと…
「でもあいつは誰かの幸せを平気で犠牲にする
そんなことして掴んだ未来で胸張って生きられるのかって
だからリューズとは一緒に行かない
俺は俺の未来のためにリューズと戦う」
そう自分に言い聞かせるかのように決意を固めるクロノ。
自分はリューズ側に行くのもありえそうだなと思ってましたが、クロノが主人公してくれていて安心しました。
シオンの思い
「何もかも失っても僕が僕でいられたのは二人がいたからだ」
このセリフが聞けるとは思わなかった…こっちこそありがとうだよ
綺場家の名誉も、家族も自分の傍からいなくなって、それでもシオンがシオンでいわれたのは、自分のことを信じてくれて当たり前のように傍にいてくれたクロノとトコハだったんだなぁと…
「僕はエース、アムの犯した罪を許すつもりはない
糸を引いているのはリューズや東雲だというのはわかっている
けど僕には彼女たちを救うことはできない」
そしててっきりアムのことについてはさらっと流されるのかと思ったのですが、がっつり言及してくれてよかったです。アムの事は好きだけどやったことを有耶無耶にされたらやだなぁ…と思ってたので、シオンが自分の思いをガツンと主張してくれてよかった。
トコハの思い
そしてそんなシオンの思いを聞いたうえで「アムとルーナは必ず助ける」と宣言するトコハ。強い。
「私はアムもルーナも止められなかった。チャンスはあったのに。そのせいでドラエン支部があんなことになった…何が何でも止めなきゃいけなかったんだ」
あの時意地でも二人を止めていれば…あの時こうしていば…そういう時は誰しもあるけど、トコハの場合は、ルーナは精神崩壊し、実の兄や自分の大切な場所が文字通りめちゃくちゃにされてしまったのもあって、ショックはでかいだろうなぁ…(でも正直あそこで止めることができたかと言えば可能性は結構低いとも思うんですが)
「止められなかった私にも罪はある
だから二人を取り戻して一発ガツンと言ってやる!
で、私も二人に謝る!止めてあげられなくてごめんって
だって友達だから」
これが安城トコハの決意でした。男前すぎる。最高。
「安城トコハの友情はこれぐらいじゃびくともしないのよ!」
これはたぶんルーナとアムに対して言ったセリフなんだろうけど、何となくT3のことのようにも思えました。今回三人はそれぞれ自分の思いをあらわにして、それが必ずしも自分の都合のいいようなものでもなくても相手の純粋な意見として受け入れて、それを踏まえたうえでチームとして同じ方向を向くことができる。
友情はお互いの主張を認め合うこと。だから意見が違っても三人の友情はこれくらいじゃびくともしない。
自分の意見や考えはちゃんと持っていて、それをまっすぐにぶつけて、それでも尚チームとして一緒の方向を向けるトライスリーのコミュ力の高さに恐れおののく。
あの時見られなかった景色を今僕たちは見ている
バーベキューして、ファイトして、そして夜に海辺に並んで横になって夜空を見上げながらお互いの将来の夢を語り合う…青春すぎる…
「そういえば三人で海に行ったことあったね」
「流星群が見せたいってクロノがね、だけど結局星は見られなくって」
「でも花火は見れた」
昔を懐かしむように語りだす三人。あんなに人を寄せ付けず、関わりを避けていたクロノが、ファイトに負けて落ち込んでいるシオンとトコハを励ますために海に連れていって曇天の中、色々と頑張っていた言わずと知れたあの神回のことです。当時も「あの一匹狼だったクロノが…」と胸がいっぱいだったんですが、思えば本当に懐かしい。
「あの時見られなかった景色を今僕たちは見ている」
そしてこっちが感傷に浸っているときにこういうセリフをぶっこんでくるからもうずるいですよね。
あの時まだT3の関係はぎくしゃくしていて、チームとは言い難い面も多くあって…今も完全とは言えないし、それぞれ三人とも大きな環境の変化もあった。けれどちゃんと前には進めている。あの時見えなかった景色を、今、この三人で見ることが出来ている。それは大きな財産だと思います。トライスリーは本当、成長したよ…。
37話、文字通りの神回でした。T3にもタイヨウにもハイメにも、カムイにもミサキさんにも光しか感じない。おそまつさまでした。
追記:死ぬほど偉そうな態度でベンチにふんぞり返りつつも、真っ先に伊吹の心配をして、ストライドフォースの塊の在りかが宇宙にあるのを「若干の問題」と表現し、さらに「宇宙」を「そら」と言う厨二っぷりを見て、櫂トシキはGでも櫂トシキだなぁとそっちもいろんな意味で安心したのでした。