櫂トシキと綺場シオンの邂逅と覚醒
6話と7話の感想です。主にシオンと櫂くんに焦点を当てています。
シオンの絶望
ドラエンのGクエストのお手伝いを終え、クロノとトコハと別れ、ひとりになった途端に今まで浮かべていた笑顔が跡形もなく消え失せ、文字通り無の表情となったシオン。悲しい、寂しいなどの表情が削げ落ちた様子を見て、一歩間違えれば取り返しのつかないことになっていたのではないのか…と今では思います。
櫂くんとファイト出来ることになり、最初は「胸をお借りできるなんて~」と紳士らしさを忘れていないように見えましたが、何度ファイトをしても勝てない櫂くんが自分の全てを奪ったエースと重なると途端に余裕を失くしてしまいます。
自分自身のイメージの中では心に染み付いていたエースと東雲が容赦なく精神攻撃を繰り出してきます。その様子を見るに、シオンは完璧主義な故に常に自分自身の中にも自分を追いつめる存在がいるのではないのかな~とも感じました。もしくは自分の過ちについて誰かに裁いて欲しがっていたのかもしれない。今回はそのイメージ力が暴走して追い詰めるどころか暴力になっていましたが。
そういう内面的なものはシオン自身にしか分からないものだし、誰かが強引にでも切り込みを入れなければ堂々巡りなんですよね。そんなときの櫂くんの「イメージしろ!」なんです。それはシオンの中で一筋の光となった、ということでしょう。
レジェンドファイター・櫂トシキ
さて、それでは櫂トシキはというと、まあ一見すると
無愛想、伊吹以上に何を考えているのかわからない、無口 です。
何せカード用語以外だと「イメージしろ!」しか言ってませんからね。
(だからこそ、その一言が印象深く残ったのかもしれないですが)
その上容赦なくシオン(の盤面)を焼きまくります。YKS!!
しかし無愛想だけだったかと言うとそうではなく、シオンに(おそらく)コーヒーを奢ったり、寝落ちしたシオンに自分のジャケットをかけてあげたり…
櫂くんの小さな優しさがにじみ出て胸が熱くなりました。
小学生の時にアイチに何気なく自分のカードをあげてしまうみたいに、寝落ちしたシオンに寒いだろうなみたいな軽い気持ちで自分のジャケットをかけてあげたんじゃないのかと思うと、櫂くんのそういう見返りを求めない優しさは成長して性格もろもろが変わったとしても、変わらずにあるものなんだなぁ…と。
だってほとんど面識のない少年に自分のジャケットかけるか?戻って来る確証もないのに?櫂くんのそういうところすごく好きなんだよ…。
コインランドリーファイト
一見ギャグか?と思わざるを得ないコインランドリーファイトですが、密室状態・深夜・外は雨でどこにも逃げ場がない状態というのは、なかなか精神的に辛いものがあります。それを見て自分が思い出したのは3期の櫂くんのЯ回でした。
櫂くんがЯ化したあの回も状況はほぼ同じなんですよね…。どこにも逃げ場はなく、どこを向いても希望が見えず、絶えず自分を追いつめて来るイメージ、そしてどう考えても勝てそうにもない相手…。シオンが「黙れ!!」と連呼した時に櫂くんの目が険しくなったのはもしかして過去の自分を思い出してたんじゃないのかな…。
精神状態が追い詰められているシオンと過去にЯ化してしまった櫂くんをぶつけてくる唯にゃんのさじ加減が本当に絶妙で頭が上がらない…。
シオンの覚醒
櫂くんとのファイトを通じて、何だか様子が変わったシオン。どう変わったかというと…
『フィールドは広大、チェイサーを見付けるのにも時間がかかる、Gクエストに関わるクエストの発注は禁止、なら…』と実況中継を利用してチェイサーを挑発し、上野大仏の場所に呼び寄せてまとめてポイントを獲得し。また自分が端正な顔立ちであることを理解し、それが女性にどのような印象を抱かせるかを熟知した上で利用していました。
覚醒ってそっちの意味でか!?
今までも素で毒舌だったことはあったけど、自分の強みを自覚して意識的に利用できるようになったのならもう怖い者なしだわ…シオン強い。
と最初は思ってたんですけど、Bパートでの三和くんとのファイトでまた違った印象を受けました。
「僕は今まで色々なものに守られていたんだ。その優しい世界の中で綺場の名誉と誇りを支えに僕は誠心誠意やってきた。でもそれじゃあ勝てない相手がいる!どんなリスクを冒しても前へ進む!綺場を取り戻すために僕は綺場を捨てる!」
今までは汚い手を使う事を嫌がり、どんな時でも真っ正面から勝負を挑んできたシオンですが、勝つためなら自分の武器を最大限に利用し、あれだけ慎重だったシオンがリスクを恐れずに進むようになっていました。
そして綺場を捨てる!と宣言したシオンと連動したように、己の象徴でもある剣を捨てて素手で殴りかかるアルトマイル
以前にシオンはまだ14歳になったばかりの子どもだし立場上守られるべきであり、明確な悪意に当てられる機会が少ないという方が健全と書きましたが、シオンは14歳にして、自分からその今までの所謂優しくて恵まれた環境を捨てる覚悟を決めました。
(でも綺場を捨てたシオンが再び綺場を取り戻した時にあの例の伝説の剣が光り出すんでしょ?と思ってるんですが)
でも大きく変化しても櫂くんに貰ったジャケットを返そうとしたり、去って行く櫂くんに深くお辞儀をしたりと、礼儀正しい面も健在だったのはよかった。
先導者・櫂トシキ
Gクエスト中、三和君とファイトするシオンを物陰から見守る櫂くん
随分気にかけてたみたいじゃん?とからかい半分で三和君に問われ、「あいつの目が強くなりたいと言っていた」と何でもないように、でも声色は優しく呟く櫂くん
(トライスリーはどうだ?と伊吹が二人に問いかけていたので、伊吹はやっぱりある程度は事前に事情を説明していたのかな?と思いました)
櫂トシキは成人しても「甘やかしはしないが見捨てることもしない」を地で言っていて櫂トシキ…ほんとお前は…そういうところが大好きなんだ…
そして極めつけはシオンに対して「スターゲートで待っている」
あくまで敵役、シオンの超えるべき壁として、シオンを待っている、と…。
櫂トシキ~~お前はまたそうやって追いかけさせる~~だからヤンホモが生まれるんだろ~~~???
男の人が執着しやすい対象と言うのは自分がもう少し頑張ったら届くかもしれないと思う相手なのだそうで櫂トシキがそれをまんま体現しちゃっているのがまた信ぴょう性を高めますね…。
唯にゃんの描かれる櫂トシキがどういうものになるのか最初は期待半分不安半分だったのですが、むしろここまでしてもらえるとは思ってもみなかったので頭が上がらないです…ありがとうございます…
覚醒したシオンが今後どのような運命をたどるのか、T3はどうなっていくのか、今後ものんびり見守ろうと思います。
最後に…仲良し0組ありがとう本当にありがとう!( ;∀;)
G4話「エースの罠」感想
今回は唯にゃん直々のコンテ回もあってか情報量がすごかったのでまとめがてらに書き出してみました。
長い上にネタバレしかないのでご注意ください。
綺場の継承の儀式
いきなり雅楽で始まるから何のアニメかと思った。
シオンが綺場家の正式な後継者になるための儀式が執り行われていた。
それを見守る叔父さんとお母さん(お母さんめっちゃ美人じゃないですか!?)
烏帽子に袴というかしこまった出で立ちで舞を踊りながら御簾の前に進んでいくシオン。
するとおもむろに御簾が上がっていき、その向こうにいる人物が姿を現す。
…和装のアルトマイルかな?
剣を取りかざすも何も起こらない事に疑問を抱く叔父と少し困った顔をするシオン。
(何故かについては後述)
悪しき者を模した鬼たちに取り囲まれるが、シオンはその剣で鬼たちを払い、儀式は無事に終了しました。
綺場家に伝わる伝説
巻物調の絵柄で語られる綺場家に伝わる昔話。
「今は昔、悪しき領主が多くの民を苦しめていたとある国で、ひとりの男が行き倒れていた剣士を助けた。彼は異なる世界から来た者で一振りの剣を男に与えた。」
この倒れてる剣士これアルトマイルだよね????めっちゃアルトマイルだよね???
ちょんまげの平民の中でめっちゃ浮いてるよね????
ついでに剣も西洋製だから世界観から浮きまくりですね???
「『光輝の剣』、fide、正しきものが振るえば剣は自ら光り輝きすべてを打ち倒す。剣の力で悪しき領主を討ち果たした男は皆に請われてその地を収め、騎場一族繁栄の礎となった。そして僕は正式にその継承者となる」
(なんでここにfideが挟まれてるのかよくわからないんですが、僕はその伝説を信じていると言う意味でとっていいのかな?)
騎場の跡取りになる資格があるものというのはつまりその伝説の剣を継ぐものということらしいですね。
綺場を取り巻く面々
儀式が無事に終わり、庭園に出てパーティーをする面々。
挨拶に回るシオンを遠目に見て話すモブ参加者。
「随分変わった儀式でしたよねえ」
「要は後継者のお披露目さ。騎場の権威づけも兼ねて、というところかな」
どうやら綺場家についてあまりよく思っていない人達も居る模様。
式が終わり祭壇を片付けている様子を見守る綺場一家と岩倉さん。
お父さんめちゃくちゃダンディだな!?
「光りませんでしたね…伝説通りなら真の継承者のもとに渡った時光るものだと」
「あれはただのおとぎ話だ。おそらく西洋から流れ着いたものでもいたのだろうな。
ちょうど綺場の一揆がおきた時だったから絡めて伝説になっただけで現実にあるわけがないさ」
(綺場の一揆とは???)
というわけでシオンが剣をかざした時に訝しがっていたのは剣が光らなかったことについてだったことが分かります。
「もし惑星クレイが実在していたら、その剣はクレイから来たのかも」
これは惑星クレイとリンクしていく伏線ですね多分
その時式の最中に携帯を鳴らしてしまった人がシオンに挨拶にくる。
お父さんに叱られて「ごめんなさい、兄さん…」と言ってるのでシオンのおじさんにあたる人らしい
「聞いたぞ、またくだらん話に投資して失敗したそうだな」
「あ、あれは将来絶対みんなを助ける筈で…!」
「あなた、ウヅキさんも綺場のことを思ってやったことなのですから…」
どうやら兄弟の中は悪いみたいですねえ…昼ドラの匂いがしますねぇ…
岩倉に勧められてお茶を飲むためにいったんその場から離れるおじさん。
しかし綺場の館の中で冒頭の謎の人物と不穏な電話をしていました。
(蛇足ですが館内がモデルである旧古河庭園とそっくりだったので感激しました)
「僕には無理だよぉ!僕にはそんな大それたことできっこない…!」
「じゃあいいぜ?俺との取引はここで終わり。あんたは永遠に騎馬一族のみそっかすだ。こっちの支度は出来てる。後はあんたがトリガーをひくだけだ」
そこに現れるシオン、叔父さんはそそくさとその場を去ります。ポケットからのぞくカエルのストラップ付の携帯がどうみても意味深です。
エースコーポレーションの策略
数日後、エースコーポレーションが綺場を買収したと言うニュースが流れます。
既に複数の企業が買収に応じたとのことで、事実関係を確かめるためにお父さんが会議に出た直後、見計らったかのようにシオンに非通知から電話がくる。
それは「エース」と名乗る謎の少年からだった。
少年はエースコーポレーションの代表だと名乗り、今夜8時に会おうと持ちかけて来る
そして「なんとかの剣だっけ?だめだぜ?大事な物にはちゃんと鍵をかけておかないとな」
シオンが慌てて確かめにいくと剣が盗まれていた。そしてその脇に落ちていたカエルのキーホールダー付きの携帯が鳴る。
まあこの時点でシオンが知らない事実を省いても
・ガーデンの時に一時的に一人になっていたおじさんにはアリバイがない
・カエルのキーホルダーつきの携帯はおじさんのもの
・祭壇に上がっても怪しまれないのは親類の誰か
という時点で9割おじさんが犯人っぽいですけどね…
謎の少年・エース
約束の午後八時、とあるバーに呼び出されたシオンは謎の仕掛けによって地下のファイトスペースに連行される。
そこに居たのは黒服に拘束された叔父さんと謎の少年エース。
どうやら叔父さんにその剣があれば真の継承者になれるかもと吹きかけたら持って来たらしい。
(まあもうこの時点でエース君とウヅキおじさんが手を組んでいるのはほぼ明らかなんですけど、シオンはそんなこと思いもつきません)
「ファイトしよう!」と持ちかけるエース。
シオンが断ると「それじゃあ君が勝ったら剣は返すし綺場の買収もやめる」
「俺らの人生を賭けたゲームだ」
エース君は人生賭ける気ないやろ!!
「実は株主どもの買収は8割がた終わってんだよねえ、明日の朝になればすべて俺の物だ」と煽りまくるエースの挑発に「僕は真の継承者だ!こんな卑劣な卑劣な奴なんかには負けない!」と真っ正面から買っちゃうシオン。ここで疑いを持たないのが何だかんだで14歳になったばかりの少年と言う感じがしますね…。
エースが提案したのはパックファイト
(エース君は自分のデッキで戦えない理由があるのか?デッキがばれたら何かまずいことでもあるのかな?)
しかしGユニットの枚数ですでに圧力かけられてるんですがそれは…。
「楽園追放」
さて、ファイト前に現れた謎の絵画。もうご存知の方も多いと思いますが、これはシスティーナ礼拝堂にあるミケランジェロの「楽園追放」です。
描かれているのは蛇がイブをそそのかして禁断の果実を勧め、それを食べてしまったアダムとイブは神の怒りを買い、楽園から追放されてしまうという場面です。
蛇がエース君なのはもう言うまでもないですが、右画面の天使に剣を突き付けられて楽園を出て行くアダムとイブが、もう未来のシオンですよね…
耐え難い不安と絶望感を抱える悲壮な表情を浮かべるアダムとイブ…
そしてこの絵画をファイト前に差し込んでくる唯にゃん実にゲスい!
ウヅキおじさんについて
ファイト中に降りかかるエース君の精神攻撃。
「そういえばさぁ。君の家に伝わる剣は、真の継承者に渡った時に光るんだって?」
そしてエースが指さす先には光る剣を持って呆然とするウヅキおじさんの姿が。
おっさんに持たせた時だけ光るんだよねえと楽しそうに笑うエース君。
そしてここからおじさんのターンに入ります。
「僕は弟だからって剣に触らせてももらえなかった。でも、もしかして僕が本当の継承者だったのかな?だったら僕がそこにいなくちゃあいけなかったんじゃない!?綺場を守るのは僕なんじゃない!?」
ウヅキおじさんは冒頭でも失敗はしたとはいえ、綺場の為と思って投資をしていることが明かされていますが、その行為から見ても根底には自分も弟で綺場の一族のひとりであるという誇りを持っているんじゃないかなと思いました。自分も綺場の一人だし家を守りたかった。でもいつも上には自分よりも優秀な兄がいて剣に触られてすらもらえなかった。綺場の継承者の証である剣に触らせてもらえないというのは、ウヅキおじさんのプライドをいたく傷付けただろうと想像はつきます。いつも努力してもすべて裏目に出てそのたびに優秀な兄から叱られ、ウヅキおじさんはコンプレックスをこじられていったと考えると「そこにいるべきなのは僕なんじゃない!?」というのは演技じゃないのかもしれない…。
しっかしドロドロしてんな…昼ドラも真っ青な今回の脚本。人の持つ嫉妬やコンプレックスを利用して自分の思う方向に持っていくやり口嫌いじゃない…。
エースの罠
結果的にエース君に新カードのカムスサノオでとどめをさされて負けてしまうシオン。(こんな販促あるか!?)(シオンが焦りながらファイトやってるときにカードの扱いがちょっと雑になっているのが細かい)
去りながらエース君は真実を明かします。
「実は綺場の買収がほとんど終わってるってあれ、嘘だから。4対6で俺らがちょっと不利、でもこれで決着がつく。やっすい挑発に乗って綺場家をゲームなんかにかけて、しかも負けた!そんな継承者が担う世界に未来はあるのか?」
黒服によって全貌を撮られており、しかも株主の間に中継されていました。(これどんな同人展開?)
ヴァンガードで株動かされても…という感じもありますがまあヴァンガ世界だから…
あと真面目に考えると綺場に良くない感情を覚えている人も少なくない状況で、一人息子であり未来の後継者の不祥事はどんなものであれ失脚させるには大変おいしい餌なのも確かなんですよね。事実ちょっと考えれば分かりそうな罠でもシオンは家をかけて真向勝負を挑んでしまったわけだし、ゲームですらそんな状況なら金や自分たちの会社を任せられないと判断されてもまあ、筋は通ってしまう。金が動く世界で「子どもだから」は通用しない、むしろ何の力もなく社会的な経験の浅い子どもだからこそ罠にハメやすい。実にゲスいぞ唯にゃん。実際に芸能人の結婚報道とかですら株は大きく動くしね…。
シオンの決意
結局会社も家も叔父さんに乗っ取られてしまい、父母は地方の親類を頼って再起の為の活動を始めるそうです。
シオンは「岩倉にはそちらについてもらった」と言ってますがこの言い方から見るに、多分岩倉は初めはシオンの元に着くといったんだろうな…それを今は両親が忙しい時期になるからそっちを手助けしてほしいと言ったんでしょう…
シオンはひとり6畳一間のアパートに移り住むことになりました。
僕はエースを追う、と決意を固めるシオン。
心配するクロノとトコハに「大丈夫だ、どこにいても僕は僕だ。ヴァンガードもGクエストも続ける」と言います。
このセリフが一番意外だったんですが、1期のシオンならここで「エースを追うのに力を注ぎたいからヴァンガードはやめる」と言っていてもおかしくないと思うと、紡いでいったT3の絆の大きさを感じます…。仲間がいるということをちゃんと自覚しているので一応安心したよ。
前向きに考えると今までは良くも悪くも「綺場の跡取り」という重さに縛られていたシオンですが、それが根本からなくなってスタート地点に立てたということでもあり、エース君がファイト中に問うた「君は何?」の答えを見つけ出していくんだろうな…。
今回話の中で何度もシオンが現実を知らない甘ったれのお坊ちゃまだと罵られている場面があったんですけど、まあ世間知らずなのは事実ですが(それこそまだ14歳になったばかりだし立場上守られるべきであり、明確な悪意に当てられる機会が少ないという方が健全なんですけど)精神的にも状況的にもボコボコにされても、なお気高さを忘れずに前を向いて「僕は僕だ」ときっぱり言い切れる時点で甘ったれのお坊ちゃまではないんですよね。まぎれもなくイケメン。東雲が目を付ける訳だ。
リューズの企み
所変わって叔父さんとエース君。
無事に(?)会社を乗っ取ることに成功してエースにお礼を言うウヅキおじさん。
壁には例の伝説の剣が大事そうに飾られています。
「いつくも会社を動かしてたり難しい契約もしたり、君はいったい何者なんだい?」
「それについてなら俺らのボスが色々お話ししたいってさ」
エースが渡した手紙の封蝋にはギアクロを思わせる歯車のマークが…
(ご愁傷さまだけどおじさんこれ無事に帰れないと思うわ…)
Cパートで伊吹が公園で新聞を読みながら「トライスリーの一人、綺場シオンの逆境。これも奴のたくらみの一つだとしたら…」と物思いにふけってますが(日曜日のおじいちゃんかな?)、エースの黒幕はやっぱりリューズ氏なんでしょう。果たして奴はなぜ綺場を根本から潰しにかかったのか?
伊吹の企みをくじくための見せしめ?それとも伝説の剣を手に入れる為?他にも何か目的があるのか?
何にしても目的のためなら手段を択ばない人物なのは確かなようです。こわ…。
まとめ
唯にゃんが輝きまくっていた回でしたね!宗教ネタが盛り込まれている回は情報量が異常な気がする。あと櫂くん登場おめでとう!
鞘師里保の卒業について
モーニング娘。の9期メンバー、鞘師里保が公式ブログを通じて今年いっぱいでのグループ卒業を発表しました。
色々と思う所はありますが、まとめると「モーニング娘を選んでくれてありがとう」につきます。と同時に「まさか最初に卒業するのが鞘師だとは思わなかった」というのも正直なところです。
正直15になってから生田や工藤などが卒業について触れる機会が多くなって、順番的にも次に卒業するのは9期なんだな…と漠然とした覚悟というか気持ちを持ってはいましたが、やっぱり現実になるとショックは大きいです。
私は箱推しな人間なので、卒業自体についてはむしろポジティブに考えています。
いつももう少しで完全体になりそうなところで誰かが卒業していく。その繰り返しで、モーニング娘。というグループはいつも不完全な状態で、だからこそいつも成長、変化していく。そういう面をいつも見せてくれるこのグループが大好きだし、多分これからも大好きなんだろうなと思います。
鞘師が今まで担ってきた部分はとても大きい(歌割的な意味でも存在的な意味でも)。なので今後鞘師のパートを誰が担っていくのか、9期の他のメンバーや10期などの後輩の成長も著しいので楽しみな面もあります。
どうだ!これが16だ!というところを見せてほしいな、と思っています。
鞘師里保について思うこと
鞘師は本当に自分を極めていく人間なんだな、と今回の卒業報告を見て改めて感じました。自分がもっと強い人間になるために何をするべきなのか、というのを常に考えていて、自分を極める為には努力を惜しまない。努力が呼吸みたいなものになってるんだな、と感じました。
(自分の周囲に鞘師に似た人間がいるので余計とそう感じるのかもしれませんが)
自分の理想があって、そこにストイックに向かう人って本当にがむしゃらに進んでいくんですよね…。
鞘師は加入当初からどこか大人びていて目線とか意識を高い所に持っている少女で、当時も「この子はただものじゃないな…」とぼんやり思ってはいました。道重の卒業の時に「道重さんに嫉妬していました」と言ったのも印象的なんですが、あのメンバー、ヲタ共にある種の神のような存在である道重さゆみに対して嫉妬を抱けるという強さに驚きました。
鞘師は本当に背負うものが多くて、ひやひやさせられる場面も多くありましたが、同時に強さを感じさせられるアイドルでした。いつも遅れを取らないようにストイックに努力していて、良くも悪くも自分を追い込んで闘っていたアイドルでした。
17歳で留学を決意するということも並々ならぬ覚悟がないと決断できないことだと思います。NY公演から海外を意識した発言をよくするようになったし、ラジオとかでも勉強したいと言う意欲を見せていたので、いつか本格的にダンススキルを学ぶために飛び立つんだろうなとは感じていました。
英語もダンスも早いうちから習得していかないと身につかないので、個人的には鞘師の決断は納得できるものでした。(納得するまでに時間はかかりましたが)いっぱい勉強することもあるし準備もあるしで大変だろうとは思うけど、今まで貴重な青春を捧げて来てくれたから、今度は自分の道を究めて行ってほしいと思います。応援しています。
心配に思うのは「鞘師は甘えられる場所があるかな?ちゃんと息継ぎできているかな?」ということです。ひたすらに強さを求めて努力し続ける様子はかっこいいんですけど、まさに生き急いでいるようにも見えます。
道重の「頑張る人に頑張るなと言っても無意味だから、味方がいるという安心感の中で心を楽にした状態で頑張ってほしい」という言葉が深く突き刺さります…。
鞘師には苦しんでほしくもないし後悔もしてほしくないです。あと自分をもうちょっと甘やかしてほしいです。自分も短期ではありますが留学してた期間があります。慣れない地に行くとどうしても精神的に疲れてしまうし、自分が安心できる場所や甘えられる場所も必要になります。
なのでせめて安心して甘えられる場所を今のうちに築いていってほしいな。
でもやっぱりさみしい!!!!さみしいよ!!!
9期が入ってから本格的にヲタになったので、特に9期に対する思い入れが強いのもあるんですけど、正直鞘師のいない娘。ってどうなるのか想像つかないのもまた事実です…9期も来年の1月で5周年迎えるのにそこに鞘師はいないんだ…っていうさみしい気持ちでいっぱいです。せめて送り出させてほしい…鞘師はそういうのは嫌いそうだけど、ビジネスとか関係なしにやっぱりひとつのけじめとして大切な事じゃないのかなぁと思ったり…
Dマガのキャンプ回とか古民家回とかが私の精神安定剤だったのに画面の向こうの幸せそうな鞘師が心を抉ってくる…つらい…
もっと色んな鞘師が見たかったな…というのも本音です。
トライアングルのキリ師を見て、いつかミスムンで男役をこなして歌ってほしい!絶対に会う!と淡い期待を抱いていました……
グラデーションのりほさくのリゾナントブルーが迫力と色気があって、鞘師と小田がパスをしあうたびに熱が研がれていく勢いを見て、これが新生モーニング娘のリゾナントブルーか!!と鳥肌が立ったんです。あれは本当に最高のパフォーマンスでした。自分の中で伝説に残るレベルでした。今の娘。でリゾナントブルーをやるのは早いんじゃないのか?という意見をよく見かけて、私もそう思っていた時もありましたが、今はあの時にやってくれて本当によかったと思います。
オーディションのベビーフェイスでバキバキに踊る鞘師。愛ちゃんガキさんの中に入って見事なムンライのパフォーマンスを見せる鞘師。あの頃から本当に鞘師のことが大好きでした。不器用だけどひたむきで、ストイックで努力家な鞘師を見ていると、私もがんばろうと思えました。ありがとう。